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新球団誕生?日本のインターネット・ソーシャル企業の躍進は本物か

この記事を書いている最中にも、7年ぶりにソフトバンク、楽天に次ぐプロ野球球団誕生かという話題が盛り上がりをみせている。このディー・エヌ・エーの話にも象徴されるように、日本のインターネット・ソーシャル企業は大きく躍進を遂げているように見える。

テレビCMもいまや彼ら抜きでは語れない。ビデオリサーチの発表 によると、本年9月度のテレビの放映スポット数は関東でグリーがトップ、モバゲーが2位で関西ではモバゲーがトップ、グリーが2位となっている。日本特有の携帯/ソーシャルネットワークの土壌によって躍進してきた企業はこのまま成長を続けることが出来るのか考えてみたい。

まずは会員数を見てみると、各社軒並み伸ばしており、最大手のモバゲーは3000万人を超えているとされている。前にも述べたように、グリーとモバゲーは大量にテレビCMを投じているのに続き、サイバーエージェントもアバターゲームである「アメーバ・ピグ」のテレビ広告を多く投入しはじめたように見受けられる。売り上げや経常利益に関してもミクシィ以外は大幅に伸ばしており、ここ数年で大幅に伸びているのである。特に注目すべきはグリーとディー・エヌ・エーの経常利益率の高さであり、両者ともに約46%という高いレベルである。サイバーエージェントも経営改革に乗り出し「インターネット専門広告代理店」から「ネットビジネス総合企業」への変革を行い利益率の向上を目指しているということである。

活発な事業提携

こういった背景の中、各社は事業提携などで活発に事業を伸ばしている。ここ2年の間のものだけを拾って見ると、ディー・エヌ・エーはNTTドコモとモバイルでのUGC(User Generated Contents: ユーザーが自ら作るコンテンツ)メディアの運営を目的としてエブリ★スタのサービスを2010年6月より始め、さらにヤフーとPC上でのゲームサービス“Yahoo!モバゲー“を2010年10月から本格スタートさせている。

グリーも2010年10月に人気サイト「@Cosme」を運営するアイスタイルや2011年8月に人気ゲーム「しろつく」を展開するケイブと資本提携を行い事業を拡大している。

mixiは2011年2月にサイバーエージェントとソーシャルアプリ開発のグランジを設立、2011年5月にはインタラクティブコンテンツ制作のバスキュールとソーシャルマーケティングサービスプロバイダー「バスキュール号」を設立し、2011年8月にはmixi外からも閲覧可能な「mixiページ」のサービスを開始した。

加速する海外企業買収

歴史的な円高を追い風に、各社の海外展開も加速してきた。サイバーエージェントは海外進出拠点である米国の子会社CyberAgent America, Inc.に加え2011年10月にベトナム向けのビジネス開発を行う「ネットビジネス総合事業本部ベトナム事業部」を設立した。

ミクシィも2011年10月にmixi America Inc.の設立を発表し、海外進出の橋頭堡を築いた。グリーは2011年1月にGree Internationalを設立し、4月に米国のソーシャルゲーム提供プラットフォームであるPen Fientを買収した。7月には中国にも拠点を作り、2011年10月から2012年2月にかけて韓国、シンガポール、イギリス、オランダ、ブラジルと次々と拠点をオープンさせる予定だという。

ディー・エヌ・エーは2010年10月にスマートフォン向けアプリ開発の米ngmocoを買収し、欧州、ソウル、スウェーデン、シンガポールなどの開発会社の買収を行ってきたほか、2011年9月にはベトナムのPunch Entertainment (Vietnam) Co., Ltd.を2011年10月にはチリのAtakama Labs S.A. を買収し、世界中に開発体制を広げている。

これらの会社は日本国内での競争を経てサービスを向上させ、従来はPCやフィーチャーフォンで展開されていたサービスを今スマートフォンに乗せ換え、スマートフォンが広がり始めている世界への進出を模索し始めていると言ってよいであろう。27日より開催されるad:tech Tokyoでは、小職がモデレーターを勤めるセッションがあり、名前を挙げた会社の経営者とも話を交えることができるので、日本として新たな産業を世界に送り出せるのか投げかけたいと考えているのである。

江端浩人「i(アイ)トレンド」バックナンバー
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