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トリプルスクリーンの広告は効果があるのか?いよいよ米国で実証実験開始へ

AT&Tとコムスコアの共同プロジェクト

トリプルメディア・トリプルスクリーンと言われて久しいが、誰もがその効果を実際に測定してみたいと思っているのではなかろうか?

トリプルメディアは「オウンド(自社)」「アーンド(ソーシャル)」「ペイド(広告)」のことであり、トリプルスクリーンとは「テレビ」+「PC」+「携帯」のことである。最近、実際にそのトリプルスクリーンをまたいでユーザーの計測を開始するという情報が入ってきたのでご紹介したい。

それは、米国でAT&Tが2011年7月に新しいブランドAT&T AdWorksとして開始した広告ネットワークと、インターネット測定大手のcomScore(コムスコア)が共同で行っているプロジェクトである。AT&Tはモバイルだけで月間1億人をこえるユーザーと100億を超えるインプレッションを誇り、PCの1780万人と360万人のインターネットテレビのユーザーを抱えており、テレビは地上波ではないもののトリプルスクリーンの実験台としてはもってこいである。

そして、その広告ネットワークであるAdWorksはコムスコアによると2011年12月では米国でGoogle Ad Network, Yahoo! Network Plus, AOL Advertisingに続く第4位のアドネットワークになっている。その月間ユニークビジターは約1億8290人で米国のインターネット人口の83%をカバーしているという。

「広告はデータを活用したターゲティングへ移行」6割が回答

実験はまだ正式に始まっていないのであるが、AT&Tは最近200人の広告関係者(ブランド・広告代理店)へのアンケートと、予備の実験の結果を発表した。それによるとブランドの60%は広告が従来のコンテンツに基づくものから、データを活用したターゲティングに変わると考えている。また予備の実験ではターゲット広告は1.3%と通常の0.5%を大きく上回るクリックレートを獲得したということである。さらに、PC経由印刷するクーポンに比べて、ケータイのクーポンは2倍の効果があるということである。

これらの予備実験は単一のメディアで行われたものであるということであるが、3つのメディアをまたぐ施策を計測すればどのような結果が出るか非常に楽しみである。例えば、テレビやPCである商品に反応した顧客に対して、そのお店の近くでモバイルクーポンを配信するといったことが可能になってくるのである。

AT&T Adworksとコムスコアは現在2万5000人の実験パネルと8社の広告主を募集中だという。パネルは半分以上は獲得できており、広告主もフォード社を始め流通大手、消費財、金融サービスなどの企業が集まっているという。

AT&T のシニアバイスプレジデントGreg McCastle氏は「このリサーチでは広告主は三つのメディアをまたいでの消費者のメディア消費とインターネットの行動がわかるため、費用対効果を最大化するための有益な情報が得られる」としている。AT&T AdWorksのバイスプレジデントであるMaria Mandel Dunsche氏も「下準備に1年以上もかけているこのプロジェクトはコムスコアの100万人を超える米国家庭やAT&T Broadband, TV & Wireless Serviceの85万人を超えるデータをも活用することになる」と話している。実際に実験が行われて結果が発表されるのはいつになるか不明であるが、注意深く見守りたい。

江端浩人「i(アイ)トレンド」バックナンバー
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