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今年はO2O元年になるか?オンラインとリアルの融合施策が奏功

2010年よりO2O(オー・ツー・オー、Online to Offline)という言葉が広く使われてきている。昔はクリック・アンド・モルタルなどとも呼ばれていたのではあるが、これはWeb担当者Forumによるとインターネットなどオンラインのネット上(オンライン)から、ネット外の実地(オフライン)での行動へと促す施策のことや、 オンラインでの情報接触行動をもってオフラインでの購買行動に影響を与えるような 施策のことを指すということである。モバイルによるマーケティングが広まっている中で米国をはじめ様々な企業が直接顧客に来店による購買を促している。最近アドバタイムズのコラムでも『オンライン・ツー・オフライン(O2O)は、これからどう近づくか?』の中で米国の事例など2点を紹介しているのでそちらも是非参照いただきたい。

マクドナルドxコカ・コーラxJリーグの三社得意分野タイアップ

そのような状況の中で、本日日本コカ・コーラがリリースしたO2O施策があるので手前味噌ではあるがご紹介したい。

発表当日の5月15日は1993年にJリーグの第一戦「ヴェルディ川崎×横浜マリノス」が開催された日であり、スタートした「マイJクラブ プログラム」はJリーグ発足20周年を記念して導入されたものである。Jリーグのトップパートナーである日本マクドナルド、日本コカ・コーラがそれぞれのインターネット会員合計延べ4200万人と割引クーポンを活用して日本マクドナルドに送客するO2Oの仕組みである。

仕組みを簡単に説明すると、自分がJ1/J2リーグに所属する40クラブの中から応援するチームを選び、そのチームが試合に勝つとPC、携帯やスマートフォンにマクドナルドのオリジナルクーポンが発行されるので、プリントアウトして持参するか画面を店頭で見せて利用するものだ。Jリーグはチーム登録をしてもらい、試合結果に関心を持ってもらうことでファンを増やすことができ、マクドナルドはファンが足を運んでくれることで売り上げの伸びが期待でき、コカ・コーラはマクドナルドでの飲料売り上げが伸び、サイトにより多くの会員が来てくれるという効果が期待できるWin-Win-Winのプログラムなのである。

自社メディアの組み合わせでお互いのファンを共有化

非常に大型なキャンペーンであり、Webの開発や制作にはそれなりの労力がかかった。そこでまずは関係者には心よりお礼を申し上げたい。しかしながら、本キャンペーンは実は、それぞれが持っている仕組みを上手く組み合わせた面が大きいので大規模な開発などは発生していないのである。

日本コカ・コーラはもともとコカ・コーラ パーク内にJリーグ応援パークを持っており、試合の勝敗によりポイントやデジタルアイテムを付与する仕組みを持っていた。マクドナルドは店頭で見せるクーポンの仕組みを持っているのである。そして何よりも大きいのが両社とも大きな“自社メディア”を持っていることだ。マクドナルドはクーポンの会員が3000万人を超えているということであるし、コカ・コーラ パークにも1200万人近い会員と月間6億近いページビューある。したがって本キャンペーンは自社メディア以外では本日行われたプレスイベント以外にほとんど宣伝しなくても、かなり多くの人に認識されることになると思う。

そしてそれぞれの自社メディアの持つ生態系(エコシステム)を上手く組み合わせてファンを共有することにより、単独で行うより大きなキャンペーンが可能になるのである。このことが筆者の共著である2009年11月に出版した「コカ・コーラ パークが挑戦するエコシステム・マーケティング」の中で一番言いたかったことである。このようにO2Oが広がってゆく中で本年はこのようなエコシステム・マーケティングが大きく広がってゆくような気がしている。

江端浩人「i(アイ)トレンド」バックナンバー
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