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1億2000万人がゲーマーになる!? 「ゲーミフィケーション」理論とは

ゲームの手法を応用して課題解決

9月15日から19日の4日間にわたり幕張メッセで行われた「東京ゲームショウ2011」は、相も変わらぬ大盛況であったようだ。総来場者数は過去最高の22万2668人を記録しただけでなく、1日単独でも過去最高記録となる8万6251人を達成したということである。

今年のトレンドとしては、従来のゲーム専用端末向けのみならずスマートフォン向けのゲームやサービスも多数出展されたことであろう。筆者としてはこの現象が示唆することは、個人端末を利用した“電子ゲーム ”の歴史を考えると小さくないと考える。というのも、当初の電子ゲームはパソコンで特定の人が愉(たの)しむものであったが、それがインベーダーゲームに代表されるゲームセンターの筐体になり、任天堂の「ファミリーコンピュータ」(ファミコン)に代表されるより安価で誰でも安易に操作できるゲーム専用端末の登場により家庭に普及し、それが今や個人が常時持ち歩く携帯やスマートフォンに入り込んで新しい勢力となっているからである。

ところで「ゲーミフィケーション」とは一体何を指すのであろうか? 日本のWikipediaにはまだ記載が無いので英語のWikipedia を意訳すると「ゲーミフィケーションとはゲームのメカニックやテクニックを使って問題を解決し、消費者をエンゲージすることである。特にゲーム以外の消費者Webやモバイルサイトの活用を促すことが多い」ということである。

また、ゲーム産業ジャーナリストの新清士(しん・きよし)氏は2011年3月31日に日本経済新聞電子版に寄稿した「ゲームで社会をよくする『ゲーミフィケーション』」で「ゲームをおもしろくするために使われる技術やノウハウをゲーム以外の分野に応用していこうとする取り組み」と述べている。つまり、ことマーケティングに関してはゲーム以外の各種企業活動を楽しく消費者が体験できるような工夫といえるのではないだろうか。そしてこのゲーミフィケーションの考え方は新時代、特に物心ついたときから電子ゲームに慣れ親しんでいる消費者に有効な手段になりえると考えるのは筆者だけであろうか?

ゲームに慣れ親しんだ消費者の存在

ゲーミフィケーションは新しい言葉であるが、今まで行われていなかったのであろうか? 最近ゲーミフィケーションに関する本を出版した「ゆめみ」の深田浩嗣社長は、9月に行われたゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2011」の中の「マネタイズとゲーミフィケーション」というセッションで、回転寿司のチェーン店のくら寿司の事例を紹介している。お客が5皿を返却ボックスに入れるたびに景品が当たる抽選が行われる仕組みを導入している。来店客は5の倍数になるまで食べるため、結果売り上げが向上するということである。

それ以外でも良く考えてみるとゲームフィケーションに該当することは数多く行われているのではなかろうか。例えば、駄菓子屋で当たりつきのガムやアイスクリームなどはどうであろう?弊社も良く行うシール付き賞品を通じて応募できる懸賞プロモーションなどもゲーミフィケーションといえるのではないだろうか?

では、なぜ今この言葉が注目を集め始めているのであろうか。それはソーシャルメディアの発展と携帯端末の普及に大きく関係しているのではなかろうか。つまり、今までは商品を通じてしか行えなかったゲーミフィケーションを活用したマーケティングを消費者が常時持ち歩く携帯端末上で、しかも頻繁にアクセスするソーシャルメディアを通じて実施することが可能になったのである。

そして、もう一つは前述したように電子ゲームに慣れ親しんだ消費者の存在である。9月5日のAdvertimesの人気記事「情緒×機能でつくる次世代のアイデア」 の中でもイナモト・レイ(AKQA チーフ・クリエイティブ・オフィサー)は「今この時代、広告で『ストーリー』を語るだけでは人は動かなくなってきている事実を我々は受け入れなければならない」と述べているのであるが、この消費者に到達するためにゲーミフィケーションに大きなヒントがあるのではなかろうか?さらにマーケティングの王道である「ストーリー(テリング)」と台頭してきた「ゲーミフィケーション」の関係については、筆者には色々仮説があるのであるが、長くなるので別の機会にこのコラムで紹介したいと考えている。

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