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ソーシャルメディアの普及に伴い情報管理問題が表面化

最近、ソーシャルメディアにおける情報管理に関して考えさせられる事件がいくつか起こっている。新しいメディアが登場するたびに、健全な発展を目的に業界による自主規制や法整備などが行われてきた。ソーシャルメディアにおいては今後どのように進捗するのかを考えてみたい。

報道されるものは著名人、芸能人のプライバシーの問題が多い。例えば最近起こった男性アイドル宿泊先ホテルの従業員のツイッター漏洩事件を記憶されている方も多いだろう。その従業員は男性アイドルが宿泊したホテルの部屋の様子を友人にツイッターでつぶやき、部屋の写真まで送ったということである。漏洩した当人は友人との会話として行っているようであり、公になるとは思っていなかったようであるが、ツイッターでは検索すればフォローなどの関係が無くてもつぶやき内容を見ることができ、広まる可能性がある。

いずれにせよ、この従業員は業務上知った個人の情報をたとえ友人であろうと話してはいけないだろう。そもそも、本件は業務の根幹として顧客の情報の扱いをきちんと教育する、あるいは誓約させる必要があるのではなかろうか。本件以外にも芸能人カップルの目撃情報なども多く取り上げられているが、それが偶然公の場で見かけたものなのか、業務の一環として知ったことなのかで法的な解釈は大きく変わってくるはずだ。

また最近話題になった事例として、スポーツ選手との飲み会での会話がツイッターを通じてリアルタイムで実況され、その内容が批判を含んでいるととらえられたために問題になったケースがあった。つぶやいた本人は飲み会の前から、その選手との飲み会が開催されることを自慢しており、飲み会の最中もかなりの頻度でつぶやいていたようであるので、その日に実況することが自分の使命と考えていたのかもしれない。

しかし、筆者の推測ではあるがその選手の許可を取っておらず、内容も確認していなかったのではないだろうか。このケースは業務上知ったことでは無いが、プライバシーに当たることなので許可をとり、内容を確認すべきだろう。いずれにせよ本人の許可が必要と思われるが、こちらは、業界による啓蒙活動などが有効と思われる。

例えば、利用者向けのセミナーを行ったり、教育用のコンテンツを掲載したり、利用の際に警告や注意点を表示して注意を喚起するということが必要であろう。というのもツイッターなどはメールやそのほかのソーシャルメディアのように情報が検索などで誰の目にも触れる可能性があるからである。ソーシャルメディアによってはどの範囲(友人、友人の友人、一般など)まで情報を開示するかという制御が出来るが、一歩間違えると公開されるので注意が必要であろう。いずれにしても利用者の常識に頼るところが大きいと思われ、単純に規制することは難しいと思われるからである。

前者の業務上の機密事項に関しては、弊社ではソーシャルメディアポリシーを作成し指針を出し、会社のオフィシャルアカウントを運営する人間に関しては、トレーニングを行うこととしている。また、個別にコンテンツ制作に関する場合には契約を結んでいるケースが多い。しかし、それでも例えば大量にエキストラの方々などが参加する撮影の場合などには徹底されないケースも散見されるのである。

また逆に、ブロガーイベントなど積極的に告知したい時に台本に「写真撮影やソーシャルメディアへのアップロードは禁止」と書かれており、アナウンス後に撤回するケースもあった。これは運営委託会社が保守的に考えたマニュアルを運用したために起きたことだった。ソーシャルメディアを活用の常識やマナー、規制や法律はこれから整備されてゆくのであろうが、肖像や発言に関しては本人の許諾を取り、業務上知りえたプライバシーに関しては他言しないということを守るべきではなかろうか。

江端浩人「i(アイ)トレンド」バックナンバー
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