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メディアの融合による新たな施策が続々登場

視聴者投票で3万4000票を獲得

9月13日に日本テレビ系列で「THE歌マネ・チャンピオンシップ」という番組が生放送された(19:00~20:52 O.A.)。筆者が帰宅していた時に娘が番組を見ていたので見ていると、データ放送の画面になり、「これから5名の中の一人が視聴者の投票により決勝に進出します」というアナウンスがあった。

この番組では「ものマネ」ではなく「歌マネ」で出演者が一対一で対戦し、会場にいる審査員による成績で決勝進出者を決めてゆくのであるが、決勝には一枠だけ「特別推薦枠」があり、これが視聴者によるリアルタイム投票によって決められるものである。そして5人のうち約3万4000票余りを獲得したRieさんが見事に決勝進出となった。

生番組でこのように結果が左右される仕組みはトラブルになると大変なので、関係者の方々もさぞかし大変だったであろうと推察されることは番組ホームページに書かれているお断りで見て取ることができる。しかし筆者はここに視聴者参加型の新しいメディアの在り方を見た気がする。

今までにもdボタンや携帯電話を番組連動に活用した例は多くあった。改編期に行われるTBS系列の「オールスター感謝祭」では視聴者も200人の芸能人出演者に交じって201人目の回答者として番組に参加することができる。NHKの「着信御礼!ケータイ大喜利」では生放送中にお題を出し、視聴者が携帯電話で投稿しスタジオの審査員がそれを評価する。フジテレビ系列のすぽると!では、携帯での投票によりもう一度見たいプレーの投票を受けつけ番組の最後で流している。

サイトへの投稿をもとに、2カ月余りでドラマ化

まだまだいろいろな事例があるのであるが、今回の「歌マネ」はそれなしには番組が成立しない企画をゴールデンの生番組で行った功績は大きいと思う。しかも10万人以上の投票が行われており、今後携帯やほかのメディアなどの組み合わせも可能で、筆者は見るだけでない参加前提の新しい形のエンターテインメントが続々誕生する予感がするので大変楽しみである。

さらに筆者が注目したいのは、10月2日からテレビ朝日(関東のみ)で放送される「ガールズトーク~十人のシスターたち~」である。このドラマは、サイバーエージェントが8月2日より運営するスマートフォン向け女性限定の完全匿名性掲示板サービス「GIRLS TALK」に投稿された実話をもとにしたもの。掲示板に投稿された物語の中から参加者のコメントや共感の高いものを、毎回3話オムニバス形式でドラマ化するということである。

テレビ朝日で10月2日から放映されるドラマ「ガールズトーク~十人のシスターたち~」は、サイバーエージェントが運営する女性向け匿名掲示板「GIRLS TALK」をもとにストーリーを作成する。

従来ドラマ化されるものは、例えば漫画であれば連載されて、単行本が売れるものであり時間がかかる。しかし、今回の企画はサイトのオープンからわずか2カ月余りでドラマ化にこぎつけるということである。移り変わりの早い時代になっている今、流行っているあるいは支持されているコンテンツを今すぐ視聴者に届けられる仕組みは注目に値するのではないだろうか? そして筆者は上記のような参加型で消費者の動向をリアルタイムでとらえる仕組みが広告にも応用できないかと考えている。応用の範囲はいろいろ考えられるので、今後も新たな動向が出たら紹介したいと考えている。

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