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今度こそインターネット選挙解禁となるか?インターネットと選挙に関する動きをまとめてみた

日本のネット選挙の前に立ちはだかる公職選挙法の壁

12月16日に投開票が行われた衆議院議員選挙は自由民主党が過半数をはるかに超える議席を獲得して幕を閉じた。このコラムが掲載される26日には安倍晋三総裁が内閣総理大臣に指名され、新政権の閣僚が発表されることであろう。

一方で、米国では11月6日に大統領選挙の投開票が行われ、勝利宣言をしたオバマ大統領が再選を決めて行ったツイートは、歴史上もっとも多くのリツイートをされた。その画面キャプチャーが以下の“Four more years.”という、夫人と抱き合って勝利を喜んでいるものになるのである。現在2400万人以上ものフォロワーを抱えるオバマ大統領が2008年の米国大統領選に勝利した際の選挙キャンペーンは、2009年にカンヌ国際広告祭のチタニウムとインテグレーテッド部門でグランプリを獲得したが、今回もインターネットを通じた個人献金や支持母体作りが勝敗を左右したと見る向きも多い。

しかし日本ではインターネットによる選挙活動は認められていないために上記のようなツイートは法律違反になる可能性がある。公職選挙法第178条では、自筆の手紙などを除いて選挙後にあいさつ文書を配布・掲示することを禁じているからである。すなわち、メールやホームページ、ブログなどでの挨拶は認められておらず、法律に違反すると30万円以下の罰金が科されるという。

政党や自治体の広報、ネット活用はすでに常識?

当選前も公職選挙法第142条では、公示後に選挙運動のために使用する文書図画は、通常はがき(法定はがき)またはビラのほかは領布することができず、総務省の解釈では、インターネットホームページや電子メール、ツイッターなどのソーシャルメディアを利用して不特定または多数に投票依頼を行うことは、この文書図画の領布にあたり、公職選挙法に抵触する恐れがあるのだ。これはソーシャルメディアを含むインターネットが発達してきて、米国の大統領選でも2008年以降活用されている情勢の中では時代遅れと批判されても仕方がないのではないだろうか?

公職選挙法上の選挙活動は公示後に限られているので各政党や候補者は公示日以前には活発に活用し始めている。メディアに関しても同様でドワンゴとニワンゴは公示日前の11月29日に行われたニコニコ生放送による「ネット党首討論会」は総来場者数は140万3551人で、書き込まれたコメントは55万2017だったと発表した。「約1時間半の生放送で100万人を超える来場者数は、ニコニコ生放送の配信時間あたりの来場者数としては過去最高の数値」(両社)だという。衆議院議員選挙と同時に行われた東京都知事選で史上最多の433万票超を得て当選、就任した猪瀬直樹知事は、就任会見で「都の全局にツイッターで積極的に広報するよう指示した」と説明した。都では警視庁や東京消防庁を含め、すでに15部局がツイッターを使って情報発信しており、さらに広げる狙いがあるとみられている。

いよいよ解禁か。新政権のリーダーシップに期待

衆院選後、自民党の安倍晋三総裁は記者団に「次の選挙までにネット選挙を解禁すべきだ」と述べ、公約としてネット選挙の解禁を掲げていた公約の実現を来年夏の参院選まで目指す意向を明らかにした。それをフォローするかのように自民党の安倍晋三総裁は21日、東京都内のホテルで楽天会長兼社長でもある新経済連盟の三木谷浩史代表理事らと意見交換し「新成長戦略では規制や税制問題などを解決してインターネットなどの成長分野が伸びていくようにしたい」と述べたほか、インターネットを利用した選挙活動について「次の選挙までに解禁すべきだ」と意欲を示したとのことである。

実は公職選挙法の改正は民主党政権でも検討されていたことがあるのだが、立ち消えになっていたの。筆者は今回こそは公職選挙法の改正のみならず、成長分野を伸ばす意味でも規制をかけるような形ではなくインターネットの選挙活用を実現してもらいたいと考えている。

江端浩人「i(アイ)トレンド」バックナンバー

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